蓄膿症 2016-09-15 11:03:19
院長雑記
久しぶりに熱でダウンしました。
きっかけは先週の土曜日。患者さんの体を触っていたら、
よく鼻が湿り「やけに鼻水でるなー」なんて思っていました。
マスク離したら黄色くなっていたので、
うわ、蓄膿症状だ、と思いました。
その後熱も出て、2日くらいしんどい日が続きましたが、
熱によるしんどさはようやく治ってきました。
我々鍼灸の人は、陰陽五行説のお勉強をしましたが、
(陰陽五行説=簡単に言えばすべての事象は陰と陽、
そして5つの性質に分類できるよ、という説)
そのなかで
五臓 肝 心 脾 肺 腎
五官 目 舌 口 鼻 耳
五腑 胆 小腸 胃 大腸 膀胱
という分類があります。
上下はそれぞれ繋がっている、という考え方をします。
肝が悪いと目に異常が、
心が悪いと舌に異常が、
脾が悪いと口(唇)に異常が
肺が悪いと鼻に異常が
腎が悪いと耳に異常が、 ということです。
さて、今回自分が蓄膿になったので、
肺?肺の前兆症状があったかな?と疑問でした。
治療院にいるときは、ほぼ勉強していることが多いのですが、
何度も繰り返し読んでいる「鍼灸真髄」という本があります。
昭和初期の鍼灸の名人
「沢田 健」という先生の弟子にあたる人が書いた沢田先生の治療見聞録です。
近代の名人の中にも、
生涯この一冊だけを参考書にして治療していたという人がいるくらいの名著でありますが、
私も読んでみて、よい本だと思っています。
その中で蓄膿についての記述があり、
沢田先生曰はく
「腎臓と脾臓をなほせば蓄膿症なども治って了います」
五行による肺→鼻というものは、
鼻のカタル症状(鼻水、咳などの鼻汁や吐き出す症状)のことで
蓄膿は鼻そのものではなく、脾と腎の問題があるからこそ起こるのだと。
自身を振り返りますと、
最近は食生活の乱れや、睡眠時間など、
体に負担をかける生活が続いていたので、
この説には納得してしまいました。
人体を考えるとき、
西洋医学的な視点は、お医者さんで間に合っている点もあり、
中医学を勉強すると、違ったアプローチの視点が見えてくることがあります。
実際にうちにみえる患者さんは、
外科的な悩みの人より、内科的な問題の人が多いです。
外科的な技術のほうが、自分は高いと思っているのですが、
内科的な部分は、中医学の勉強をしないと対応できないので、
なんとかしてあげたいと、勉強をしています。
今回も身をもって勉強をする羽目になりましたが、
倒れては元も子もないので、ほどよく仕事と付き合っていきたいと思います。
また、予約の取れなかった患者様には大変ご迷惑をおかけいたしました。
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