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野菜の栄養価

院長雑記

posted by admin


10年くらい前に読んだ本に
「現代の野菜は、戦後すぐと比べて栄養価が低い」
という内容のものがありました。

その説としては、
促成栽培など、環境に寄らないで育つようにされた野菜は、
見栄えこそよいものの、
栄養価はとても低い、
というものでした。

当時思ったことは、
野菜も人間と一緒なんだなぁ、ということです。
苦労をしていないと、
中身のない人間(野菜)になりやすいのだな、と。

野菜は環境によって、
天敵や風雨にさらされて、身がしまると言います。
本来は、
環境に耐える強さを持ったものしか生き残れないので、
なんでも揃ってしまう、
苦労しなくてもいい環境であると、
中身が育たないのだなーと。

自然で生き抜いて育つ野菜は、
栄養素がぎゅっとつまり、
おいしいものができあがると言われれば
なんとなく納得をしてしまいました。


今回これを取り上げたのは、
近年の色々な記事を見ると、

栄養価が年代で違う、というのはうそである、
という話をたびたび見かけたからです。

内容は様々ですが、
ひとつは、旬のものと、そうでないものでは全く違うということ
ひとつは、個体差は品種でも違う
ひとつは、もともと同種でも個体ごとに差が大きいことがある、ということ
ひとつは、ニーズに合わせた(食べやすい、収穫しやすい等)品種改良の結果である、ということ

どれも、なるほどなぁ、と思う話でした。

栄養価が低くなっているという話を、
はじめに言い出したのは誰かわかりませんが、
結論ありきで本を書く、研究する、
という性質からスタートするものも多いので、、
見聞しただけで思考停止してはいけないな、と思いました。

人は自分にとって都合のいい話だけを信じようとします。
私も、栄養価が低い=苦労していない野菜=弱い
という説を頭から信じてしまったので、
いい勉強になりました。

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